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過去を捨てる [たまに物想い]

先日、手紙や写真を整理した話を書いた。

手紙。
中身はほとんど読まなかったが、宛名書きの字を見ながら「そうそうあの子の字だ」と懐かしむ。
今も年賀状のやりとりがある友人は、ちょっとした一言の書き込みを見て「そうそう」って。
ここ数年は、印刷だけですませてしまって、一言も書き入れずに出してしまったりしてる私。ちょっと反省。

今はこの世にない知り合いの手紙は読み返した。
つらかった。
字を見て、顔が浮かんでくる。
最後に会った頃の顔だから、私より随分若い。
バイク事故で亡くなった先輩の手紙には、バイクのことばかり書かれてあった。
「山を走るのがどれだけ気持ちいいか、でも先日事故で若い人が亡くなった、気をつけなければ」と書いてあった。心が痛くなった。

手紙も写真も過去である。
過去の自分を思い出し、切ない。なんで、切ないんだろう。そんなに楽しくなかった。
楽しい写真もいっぱいあるのに、切ない気持ちでかき消されてしまう。
若いときはそんな気持ちにならなかったのに。

青森出身の映画監督横浜聡子が、何かのインタビューで
「写真をやっていたんだけれど、写真は撮った時点で過去のものになってしまうことがつらくて、映画に転向した」
と言ってたような。
その気持ちがわかったような気がする。
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わさおさん(2009/06/14)